日本半周ラン 1日目 2019/5/19 横浜〜埼玉〜日光鬼怒川(中三依)

この記事は約28分で読めます。

 

フリーター。

大学卒業してからそんな生活を送っていた。

 

 

就職活動をせずに大学を卒業した私は、何も縛られるものがない自由さに憧れ、アルバイトを掛け持ちしてお金を稼いでいた。

 

一日10時間ほど、昼間に出勤をして深夜に退勤。

 

そして溜めたお金をどうするか。

 

旅に出ようwww

 

 

日本半周?

はい、てなわけですねフリーターのメリットは自由なところなんです。

せっかく自分で選んだのだから、楽しみましょうや。

 

 

今回の旅のテーマは、「今まで自転車でまわれていなかった場所を大体制覇する」

な訳です。

これまで東海道、山陽、甲信越、南東北、四国、九州とやってきたけれど、

意外に未開の地がまだたくさんある。

どうせ長旅をするなら、自転車1台で思い切った旅をしてしまえ、と。

今回の大体の旅程。

ご覧の通り、休息日が1日も設けられていない

1日150km以上走るのが前提で、これは1日も雨が降らずに

平坦な道をひたすら進む、かのような計画の無謀さなのである。

 

だって、6月とか梅雨に入るのにね。

詳しい人はいろいろツッコミどころ満載な旅程かもしれないが、

もちろん計画はボロボロ崩れていくので安心して見守っていて欲しい。

 

今回のルートを大雑把に紹介。

横浜から国道4号で宇都宮へ。

日光、会津など東北の真ん中を突っ切り、

仙台で海に出る。三陸と盛岡を行き来しながら青森の最北端へ。

折り返したら日本海沿いをひたすら西進し、熊本あたりでゴール

▲大体こんな感じ。

説明がめんどくさいぐらいに、めちゃくちゃなルートだ。

これまで北海道や四国、九州を走ったことがあるので、

少し名前が大袈裟かもしれないが、今回の旅を「日本半周」と名付けることにした。

だって、「自転車で日本半周」って名乗っているのが自分以外にあまりいないだろうから。

検索でヒットしやすくなるというのもある…

 

 

準備

まずは、、、

自転車旅に出る前にいろいろ準備する必要がある。

僕の自転車は現役10年目、すでに6万キロ以上を走行している中古自動車並みのスペック。

まずは自転車のメンテナンスから入らなければならない。

最初に自転車のホイールを変える。もちろんフリーターという財力のなさ、

買うのはサイクリーという自転車の中古屋で売っていた型落ちワンオーナーのホイール。

これだけでも2万円。

 

 

他にもケーブル関係、ギア、ブレーキ、タイヤ….

 

出発前にすでに3万円を超える。

もしかしたら自転車旅って、旅支度が一番大変なのかもしれない。

 

他にも、ライトがない、服がない、輪行袋がどこかに行った、ここが実は壊れていた、、、

などで準備に実は一週間くらいかかっている。

 

そう、つまりは出発の日からすでに予定がズレるというアホっぷりなのだ。

 

 

準備しているうちに嫌になる。

このままずっとベッドで寝ていたら気持ちいいかもしれない。

そんな悪魔のささやきから逃れる為、SNS各所で旅に出ることを告知し、

反強制的に実行することにする。

なんの為にやるんだろうな。

 

 

 

後に普段行く自転車旅の荷物を別記事にして公開したいと思う。

 

そして!!今回の旅からGoProを導入した。

動画と記事、両方で公開するのでお楽しみに。

 

 

日本半周旅、スタート

横浜・川崎北部

2019/5/19(土) AM2:00スタート

しょっぱなの写真が、謎の歩道橋w

川崎市多摩区小田急線生田駅あたりの写真だ。

 

横浜から走る言うたやん!!

ってツッコミも聞こえてきそうだが、

本当はギリギリ横浜市から走っています。許してください。

 

府中街道を北上。

地元周辺をガッツリ旅人の格好で走るの恥ずかしい。

 

自転車の乗り始め、って結構違和感が多発する。

まず、サドルの高さが合わない。姿勢がしっくりこない。

コンビニが現れるたびにサドルを調節してタイムロス。

 

続いて、筋肉が以前より退化しているので、足が早速痛い

 

最後にGo Proカメラが使いこなせない。

今回の旅から、動画撮影を試みたのだが、いまいち画角だとか細かい設定だとかが調節できない。

「今更いじり始めるからだよ!準備ってもんをしろ!」

 

これだけでだいぶストレスなので、まだ帰れる距離のうちに帰りたい。

 

だめかな。

京王相模原線 稲田堤駅。まだまだ地元の範囲内。

 

東京へ(多摩)

東京、と言っても稲城です。まだまだ旅感ゼロ。

今度は鶴川街道へ。

調布市

国道20号電気通信大学のところだ。

うーん、ここに出るまで遠回りしてるなあ、

ひたすら鶴川街道武蔵境通り多摩東部を突っ切り、埼玉を目指す。

三鷹から東伏見までの妙な区画整理感、直線で平坦な道がずっと続く。

吉祥寺武蔵境など最近最も人気のある街を通過し、南北に走る。

都会のベッドタウン、家からもれる寝息みたいなものが真夜中に漂っている(気がする)。

早速自動車とバイクの事故を発見。

自転車に乗りながら事故現場に遭遇すると、

より一層明日は我が身だな、と緊張する。

 

自転車はいつ死んでもおかしくない、っと。

忘れ物

 

そう、早速一つ目の忘れ物が発覚。

何故だかタイヤレバーを忘れた。

これだと、パンクした時にタイヤが外せない。修理できない。

それほど緊急性は低いが、パンクのリスクはいつでもある。

どこか売ってるかな…

ペンギンおるやん!

みんなの見方、ドン・キホーテ!

東八道路沿いにある、三鷹のドンキ….

 

…深夜2時まで。

ドンキのくせに!

横浜の田舎でも4時までやってんぞ!!

どうなってるんだ。

 

 

朝になるまで耐えよう…

パンクしなければいいだけなんだ….

あとで買えばいいんだ…

武蔵野市を抜け、西東京市へ。

東伏見トンネルは、自転車が入れないから、

上の東伏見公園に迂回する。深夜なのにかなり明るい…!!!

 

調べたら、武蔵境通り含めたこの道路、調布保谷線2013年に開通したらしい。

まだ全然最近だったのか。

東八道路もまだまだ開通工事を続々と進めているわけで、多摩の東南エリアがこれからもっと発展していくのかもしれない。

トンネルを抜けた先に、自転車のカスタムショップ 狸サイクル(りさいくる)がある。

ここは前に一度お世話になったことがあって、実は自転車旅を本格的に始めるきっかけになった場所だ。

一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |ドロップ化して この夏何処行こう?
ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

高校の通学用だったクロスバイクのドロップ化をしていただきました。

ここで魔改造してもらってから、長距離旅をするようになる。

6万ほどでできるので、ぜひご覧あれ!

気がついたら朝になり、住宅街に迷い込む。

ここが西東京なのか練馬なのか、保谷なのか大泉学園なのか、わからない。

 

 

住所は西大泉なんだけど…最寄りは保谷?ひばりヶ丘?

 

埼玉

 

途中で道がわからなくなり、気がついたら埼玉県新座市になっていた。翔んで埼玉とはこのことか。

毎度毎度、県境の看板を写真におさめようとしていたのだが、早くも埼玉県で断念

路地を彷徨ってたら県境看板どこにもなかった。

ここで地味に東京との景色の

差を見せつけてくる。区画整理の仕方とか

インフラ整備のやり方とか…

やっぱ東京ってすごいんだな。

金あるんだな。

立教大学 新座キャンパス。

立教がみんな池袋だと思ったら大間違いだ!

ってな感じで一部の学部は住宅街の中に突然現れる新座キャンパスに

通う。

池袋に憧れて、田舎から上京してきたら、そこは新座だった…ってありそう。

志木駅。

新座市と志木市の境駅の中にあるらしい。

だから志木駅なのに看板は堂々と「にいざ ほっとぷらざ」と掲げている。

志木なのか新座なのか、和光なのか朝霞なのか分からなくなる時があるのは自分だけか。

志木市名物、本気の自転車レーン!

慶應志木高校の前にある陸橋、ここは模範的な自転車レーンになっているので

全国の自治体は見習って欲しい。

陸橋で志木駅を渡る。意外にもかなりデカい。

ここから志木市

慶應志木高校

そういえば最近、sikisiってアーティストがCDを出したのだけど、これもこの志木市から名付けているらしい。

sikisiが初フルアルバム『from kasiwa』リリース 6月にレコ発ライブ開催|プレイリスト&カルチャーメディア | DIGLE MAGAZINE
3月11日(水) 、sikisi (シキシ)が自身初となるフルアルバム『from kasiwa』をリリース。

志木市が終わると、突然大草原が現れる。これ、実は荒川の河川敷だそうで…

ここからさいたま市へ。

埼玉って、市が多いよねぇ〜

ナヨクサフジだろうか。

紫色の花がびっしり咲いている。

歪な形をしているこの池は、別所沼公園というらしい。ブレブレで申し訳ない。

志木街道を進んでいるが、さいたま市内は

桜区、南区、浦和区とすぐに名前が変わる。

一つ一つの区が小さいのだろう。

埼玉大学教育学部

街が住宅街からだんだんゴチャゴチャしてきた。

浦和駅。

人は少なく、カラスの鳴き声がビルにこだましていた。

浦和パルコ

市街地で信号による足止めを頻繁に食らう。深夜の2時にスタートしたのに、

気がついたら朝になっていて、まだ浦和で…全然進んでいない。

ひとまずコンビニでカップ麺とパンを朝食に食べた。

緑区。

10分走ればすぐに区が変わっている。

この周辺は見沼田んぼという田園地帯が広がっているのだが、ここは見沼区ではなく緑区らしい。

見沼区はもうちょい離れたところにある。

 

田んぼの景色は決して平和ではない。

ふと左を見ると、カラスが突然スズメを襲って食いついていた。

一方で、右を見ると警察官が電柱の影に隠れてネズミ捕り(速度計測)をしていた。

見沼田んぼのぼくの中の株は、一瞬にして大暴落した。

東北自動車道 浦和インター

緑区なのにどうやらまだ浦和の名は続くらしい。

なーんて、ボーッと真っ直ぐ走ると行き止まりに。

この辺はまだ宅地開発の途上エリアなのだろう。

まだ土地も余っているんだな。

突然現れる、子育てファミリー向けタウンが、ここ浦和美園

よく地下鉄南北線に乗ると流れてくる行き先、埼玉高速鉄道の終点だ。

やっぱりここも緑区。いつまで続くよ浦和の名。

”生活必需な”もの店がたくさん集まっている。

歯医者にも電車の模型が置かれるレベルでファミリー向け。

理想の子育て生活が送れそうな、そんな空気が漂っている。

埼玉県には北海道が垣間見える…

埼玉と茨城には北海道のコンビニ、セイコーマートが点在する。

神奈川県民、北海道ファンのワイからしたらセコマを見るだけで興奮してくるのだが、

埼玉の人にとったら、たまーに行く、コンビニ程度にしか思っていないらしい。カルチャーショック。

越谷(こしがや)

ここでようやく、本日の主役である国道4号の登場。

ここまで長かった…まだ時間的には朝9時なんだが

徹夜明けでだいぶ疲れていた。

 宇都宮まで83km——-

お昼に着いて、みんみんの餃子を食べたい!!!

ここ、一度通ったことあるぞ!

前回の南東北旅で通ったんだけ。

左が4号、右が新4号バイパス

バイパスに行くとほぼ高速道路、地獄を見るので左へ。

一方でこちらの4号は二車線道路の穏やかな国道。

景色も変わりやすいし、ストレスフリー。主要国道なのに車が少ないのも、大半がバイパスに流れているからだ。

春日部に入る。

やけに自分のiPhoneが着信を繰り返していて、

出てみたら父親。

 

「お前、リビングにキャッシュカード忘れているぞ」

 

!?!?

 

調べたら財布にキャッシュカードが入っていない。

今回の旅の予算、15万程度を用意していたのだが、このままだと財布の中の

5000円で旅をすることになる。

それはそれで面白い企画になるか。ならねーよ。

 

 

 

 

これから用事があって川越に行くらしい。

同じ埼玉県でも川越と春日部じゃあ、結構離れている。

 

頼む!そのまま車で追っかけてきて!死んじゃう!

 

〜親に頼る23歳・フリーター〜

杉戸町

いいものここから東京インテリア♪関東の北の方に来ると当たり前にある東京インテリア、

こちらは大型ホームセンターのジョイフル本田

だんだんロードサイド店舗が北関東クオリティになってきた。

旅してる感がようやく出てきたぞ…!!

所持金5000円しかないけど。

まじでどうしよ。

埼玉県最後の市、久喜市

普段横浜の電車に乗ると行き先に瀬てくるやつ。

大体久喜行きか南栗橋行きだね。

って言ったらその通り、南栗橋駅が出てきた。

飲み会帰り、電車で気持ちよく寝て目が覚めたら…

この南栗橋にいた、なんて人も少なくないと思う。

見た感じ特に何って施設はなく、ここに連れて行く

深夜の半蔵門線、まじで鬼。

 

茨城

そう、南栗橋は埼玉というよりは

茨城県古河市が近いもの。

古河(こが)市は茨城県だが、茨城感はそこまで強くない街である。

栃木や群馬、埼玉の県境がすぐ近所に存在し、ここが何県なのかイマイチわかりづらい。

茨城といえば、北関東のひたすらデカイ大地と、沼と、牛がたくさんいそう(偏見)なのだが

ここがそうでもない。

実際に古河や守谷などは東京への通勤で

住んでいる人も多い。ここはギリギリ東京の郊外なのだ。

山田うどん

埼玉や茨城ではたくさんあるのに、神奈川では滅多に見ないうどんチェーン。

確かに、これといって目に付く施設もないから

イオンモールの貴重さに気づかされる。

俺も青春時代にイオンモールデートしてみたかった。

地元の近くにイオンモールがない。

 

栃木

そんなわけで、本当に一瞬で茨城県は終わる。

栃木県野木町

だんだん畑や田んぼが増えてきて、

必然的に看板広告に目が行くようになる。

景色が暇だ。

レース鳩

栃木県小山市に入ると、気になる文字。

オグラ鳩舎と言う名のこの建物は

その名の通り、鳩を売っているらしい。

レース鳩…約1000キロ先から鳩を帰らせる鳩レース用の鳩、いわゆる伝書鳩らしい。

いまだにそんな古典的な競技が行われているのか疑いたくなるが、日本鳩レース協会なるものも存在し

実際に行われているらしい。

 

ちなみにこのレースの醍醐味は「ちゃんと鳩が帰ってこれるか」らしく、

帰還率は平均して1割ほどらしい。狂ったレースだ。

愛護団体に目をつけられないか心配だが、鳩だから見逃されているのかな。

この小山(おやま)という街は栃木の中では宇都宮に次ぐ第二の都市で、そこそこ栄えている。

東京へ通勤する人もまだまだ存在していて、小山市に移住してきた都内通勤者に市が新幹線の定期代の一部を補助する制度もあったりする。

ずっと関東平野を進んでいてイマイチ距離感が掴めないが、この小山がちょうど東京駅から100km、

東京から西に行けば静岡県御殿場市と同じ距離

同じ平野か、ひと山越えるかで、こうも景色の変化が違う…関東平野は東京に侵略されている。

小山の二郎系ラーメン、ハイマウント

日曜の昼11時だっていうのに、この行列。

小山市役所。ただいま新庁舎が建て替え中。もしかしたら、最近は各地方で役所や役場の建て替えラッシュなのかも。

イトーヨーカドーの色違い、ヨークベニマルが見えてきたらそろそろ東北が近づいている証し。

北関東から南東北はヨークベニマル勢力とイオンの勢力がいい勝負になっている。

下野市

したのと書いてしもつけと読む。

 小金井駅

上野東京ライン東海道線に乗ると、この小金井行きというのが出てくる。

横浜駅や品川駅でこの行き先を見ると、多摩の方の小金井市なのかな、と誤解しがちだが

もれなく栃木に連れて行かれる。(小金井市の駅は花小金井か武蔵小金井)

青梅か青海かで行き先を間違えるアイドルは多いが、この小金井問題の方が難しい気がする。

自治医科大学

各出身都道府県から数名ずつしか入学ができないという特殊な医科大。

地域医療に特化した大学。

上三川町宇都宮市

今まで追い風だったのが急に強い横風に変わる。

前回の南東北旅では新4号バイパスを使って宇都宮まで上がってきたが、

今回の普通の国道4号の方が、感覚的に早く進んでいるように感じた。

景色の移り変わりが楽しいし、車の流れも緩やかなので、精神的に楽だからなのかもしれない。

新4号バイパスは景色が防音壁と田んぼしかなく、大型トラックが80km/hほどで走るので

いつ死ぬか、怯えながら走らないといけない。

ここで国道4号とお別れ。

今回は宇都宮から日光方面に抜けるため、一度宇都宮駅へ向かう。

国道119号へ。

宇都宮

お昼の1時。ちょうどぼくのキャッシュカードを届けにきた父親から

電話がかかってきて、ほぼ同時に宇都宮に着くようなので、一緒に餃子でも食べることにした。

埼玉から電話かけたくせに、なんでもう宇都宮まで進んでるんだよ!とのクレーム。

栃木のFMラジオ局、RADIO BERRY

とちおとめに因んだ局名、キャラクター。

TOKYO FMと同系列なため、東京の番組が流れることもある。

逆に栃木からはこのRADIO BERRYもTOKYO FMも聴ける地域もあるらしい。

宇都宮の中心街アーケード、オリオン通り

前回ここを訪れたときは、平日の夕方で閑古鳥が鳴いてる

そう印象を受けたが、日曜の昼間はそこそこ賑わっていた。

北関東の三県の県庁は、どこもコンパクトシティ。

繁華街が半径2km程度に集約されていてそこから抜けると

一気に田園風景に変わるようになる。

どこかパッとしない印象を受けるのは周囲のビルが10階ほどしかないからだろうか。

ここに高層オフィスビルとか、タワマンを建てたらガラッと変わるんだろうけど、

需要ないな。

JR宇都宮駅

JR宇都宮駅の駐輪場に止めて、父親の車を待つ。

この時点で家から130km、少々足に疲労が溜まってきた。

駅の駐輪場はママチャリ用と、スタンドがないスポーツバイク用と分かれていて、

警備のおじさんが丁寧に案内をしてくれた。

短時間での利用なら無料で止められた。

 

5分後に父親と合流。20万円が入ったキャッシュカードを取り戻し一安心。

 

餃子といえばみんみん

駅なかのホテル、ホテルメッツ。この中に宇都宮餃子の老舗、

みんみん」がある。

通常の「みんみん」と「みんみん ステーションバル」とあり、前者は60分待ち、後者はすぐにご案内であった。

 

ステーションバルと言う名の通り、お酒を楽しむみたいなところだったのだが、

違いは揚げ餃子を提供できるかどうからしい。「みんみん」の60分待ちは揚げ餃子を求めた列なのか

 

早く次に進みたい私は迷うことなくステーションバルへ。

小洒落た店内になっているのだが、自転車の格好をした青年と、初老の親子で入るのがものすごく恥ずかしい。

オーソドックスに焼き餃子をオーダー。

うまい!皮が薄く、羽根がパリッパリ。

脂っこさ、くどさもなくて、すんなり食べれる。

餃子なんてどこでもうまいだろ!

そんな声も聞こえてきそうだし、自分もそう思うが、違う。

いつも食べている日高屋の餃子定食の餃子より美味しい。当たり前か?

使っている油の違いなんだろうか、全然胃がもたれない。

 

 

20代前半なのに、もう胃もたれを気にするなんて、、、情けない。

 

 

餃子を食べて、すぐ父親と解散。

すぐに高速に乗り帰ったらしい。もったいないなあ。もうちょい観光すればいいのに。

二荒山神社

週末は代々木公園のようにイベントをやっているっぽい。

宇都宮パルコ

宇都宮にパルコがあることによってギリギリ都会感が出ていたのに、なんと閉店!

2019年5月末に閉店。

この記事を書いている2020年5月時点でもまだ新たなテナントは決まっていないらしい。

宇都宮散策もこの辺にして、日光方面へ進む。

10分ほど進んだだけでだいぶ街の様子が変わってきた。

やっぱりコンパクトシティなんだ。数キロ離れただけでガラッと喧騒が消える。

国道119号

丁寧に日光までの案内も書いてある。

この国道119号線でママチャリに乗ったおじさんに話しかけられる。

今回の旅で初めて声をかけられた。

そのおじさんは青森出身だったので、

青森のおすすめを聞いてみた。

 

 

「特にねえわな」

まだそんなに進んでいないはずなのに、いつの間にか

山の中に入っていた。まだ住所は宇都宮市。

天気も少し怪しくなってきたな…

店名は日光スパ屋だけど、キャッチフレーズは「宇都宮で一番濃い濃厚ミートソース

そう、まだ宇都宮市です。

ここで日光市に。

ここまで宇都宮から10kmしか走ってないんだけど、

上り基調、向かい風、食後の睡魔でしんどい。

2回ほど無意識なまま走っていた。

休憩したいんだけど、ひたすら道しかなくて、このままどこかに突っ込みそうだ。

日光といえば、華厳の滝中禅寺湖東照宮、、、

これからいろは坂を登るのかあ、そう予想していた。

しかしこれらは、別の方向にあるらしい。

日光の有名どころは、市の西側国道120号沿いにある。

日光東照宮からいろは坂を登り華厳の滝、中禅寺湖がある

つまり群馬県との県境まで行かないと出てこない。

 

しかし今回は福島側、鬼怒川温泉の方に向かうため、

自分が知っている日光とは違う場所を通るようだ。

日光の中心街のはるか手前から県道33号船生街道にはいり、

民家が立ち並ぶエリアを走る。

日光にいる実感は全く感じられなく、ただアップダウンがきついだけ。

自転車で走ること自体に飽きてしまい、

立ち止まってはスマホを見て地図を見るのを繰り返す。

これが旅人流イートインの使い方だ!!!

途中で見つけたファミマで休憩。

このときはまだイートイン利用が消費税8%だったから、気兼ねなく利用できた。

最近の地方部ファミマやローソンはイートインスペースのほとんどに電源があるから、休憩しながらたくさんの機器を充電することができる。

セブンイレブンだけ、まだ電源が実装されない。

 

 

休憩している間にも数人に声をかけられた。

まだ旅が初日であること、今日だけで横浜から日光まで来ていること、

これからの旅程に全て面白い反応を示してくれる。

栗原。

ここから有料道路になるため、右へ迂回。

あとで知ったが、この鬼怒川有料道路は50円を払えば

自転車も通行できたらしい。

 

鬼怒川温泉

ここから数十キロ先まで、鬼怒川(きぬがわ)川治(かわじ)温泉郷

うっすら、寂れた雰囲気を感じる。

日光といえば、大学生が合宿をしに集団で歩き、スマホで自撮りをしながらコンビニに酒を買い出しに行く、

そんなイメージがあったが、ここは全く違う。誰も歩いていない…。

あたりに建物が少ないので、このたまり漬本舗が異様に目立つ。

静かだ….

鳥のさえずりだけがこだましている。

ボーッとしていたらズボンのポケットからiPhoneの充電アダプタが落ちた。

ポケットのチャックを閉め忘れていた…他にも何か落としていそうで怖い。

東部ワールドスクウェア

世界遺産を25分の1にした模型がたくさん展示されている。

キャッチコピーは「1日で巡る世界旅行」

気になるから車で今度行きたい。

歩いているのは高齢者が多め。

日光の鬼怒川側はあまり観光客に人気がないのだろうか、、

でも一応、普段赤いツルハドラッグのロゴは、白黒になっていた。

景観条例は厳しいんだろうね。

走っていると、意外にスポーツカーや他県ナンバーの輸入車は多く走っている。

どちらかといえば、ドライブコースなのか、日光の観光ついでに立ち寄る場所なのか、

少なくとも車を所有していない大学生はなかなか行きづらい場所なのだろう。

だから若者が少ないのか。

お!!!SLじゃん!!

蒸気機関車が現役で動いているじゃん!!!

そういえばよく都内の電車で「SLで行く日光・鬼怒川温泉」みたいな中吊り広告見かけたな..

このことだったのか。SL大樹っていうらしい。

1人自転車旅で、思いがけない蒸気機関車との遭遇、エモすぎないか???

なかなかうまく写真撮れないけど。

写真よりも目に焼き付けることを優先させてしまう。

3分程かな、ボーッと眺めて「すげえな〜こんなのあるんだ」って独り言を呟いていた。

ということで、ここは鬼怒川温泉

その名の通り川沿いに立ち並ぶ温泉旅館、リゾート地らしいんだけど…

なんか寂れているんだよな〜天気のせいなのか??

う〜む。若者が少ないからなのか。

観光地というか、生活感の方が漂っているんだよな。

狭いクネクネした国道を進みながら左側の温泉街に目をやってみると、

あれ…。

廃墟がちらほら。

営業しているホテルもなんだか黒いシミが外壁にタラーーーって垂れとるやないかい。

取り壊さないままの廃墟ホテル多し。

バブルの頃、賑わっていたリゾート地が廃墟化する例は全国で相次いでいて、廃業しても取り壊すお金もないから

汚い街並みになっている。

熟年夫婦観光客が多いのも、バブル期に学生を過ごして、もう一度来てみようみたいな感じだろうか。

とにかく奇妙な温泉街だ。

進むにつれ標高は高くなっていき、山の中に入っていくが、一応国道121号会津西街道という名前がついている。

実はこの道、日光から福島をこえて山形の米沢までつながっているらしく、しばらくはこの国道にお世話になることだろう。

 

 

ここ鬼怒川温泉が標高390mほどで、ここから栃木福島県境の山王峠の標高844mまで上がるらしい。

もう無理なんですけどぉ、、、

皮肉なことに、観光案内の看板だけ新しくてピカピカ。

鬼怒川公園駅もガラガラ。

さっきまで晴れていたのに、雨雲が増えてきたし、風が強くなってきた。しかも寒い!

なのにこれから山登りですか〜〜〜???

このオレンジ色のホテルも廃墟。

だんだん廃墟ホテル探しゲームになってきたぞ。

鬼怒川温泉が終わると、その隣の川治温泉まではしばらく何もない。

そろそろお腹が空いてきたんだけど、多分今日中に出会えるコンビニはどこにもない。

飢えて死ぬ。バッグに詰めてあるブラックサンダーで飢えを凌ぐ。

山肌がリアルで少し怖い。

しかもその上には雲がかかっていてどう考えても雨が降っているよな。

鬼怒川もいつの間にか単なる川になっているし。

山奥に行くと蕎麦屋が増えるのはなんで?

水の問題?そんなに田舎のそばって美味しいんかな。

龍王峡

当初の計画では今日は福島の会津若松まで走ることになっている。

会津若松まであと100km

夕方の5時半、ここが市街地だったら走りきるんだけど、

山の中、しかも雨雲が見えているところをこれから登りたくない。

何回自転車旅をやっても1人で夜の山を走るのは苦手。

登りが一気にキツくなってきた…!!!

これから山を超えるんですか??

しかも車も人も少なそうなところを??

川遊びできそうなところはこんな感じでいくらでもあるな…

 

川治温泉まで一里(=4km)

ここで日塩有料道路も自転車は通行可能らしい、、

連続雨量200ミリを超えると通行止

この標識が出てくると、「ここから先何もねえからな!」

と言われている証拠だ。

覚悟が必要だね…

 

川治温泉

と、思ったが、

ここから川治温泉の温泉街が出てきた。

寂れているというよりは廃れている…???

 

天気とも相まって、建物がみんな黒い。

一応、有名な高級旅館「一柳閣」だけは賑わっている。

歩いているのは熟年夫婦か、熟年の何かが多い。

やばそうな関係なペアも。

よく見る「お忍び不倫温泉旅行」にはピッタリのシチュエーションかな、、、  でもふと目に映る細くなった鬼怒川と木々の組み合わせは悪くない。

客室から見える景色がこれだったらいいかもね。 腹が減ったんですけど…

温泉街なのでコンビニの1つや2つあるやろと思ったんだけどどこにもねえ。

小さな商店は日曜日なのと夕方なのとでどっこもやってない。

鬼怒川温泉で腹を満たしておくべきだったな…

おまけに坂はさらにキツくなってくる。

だんだん身体に力が入らなくなってきて、

強制休憩。

休むところもないんだよなあ 寒い。

ポツポツと雨も来ている。

温泉街も終わる。何もなくなる。

ついてなさすぎ。  気がついたらダムの上にまでいた。

五十里ダム。いかりダムと読む。

まあまあの迫力だ。鬼怒川に支流である男鹿川に流れている。

気がつけば、川治温泉から鬼怒川と男鹿川に分かれていたらしい。

 なにしてんだべなー?

どんなダムがあるんだべ?

 

本当に栃木の方言ってだべって使うんだ。

U字工事だけじゃないんだ。

ここに来てようやく会津若松の文字現る。

87キロ..これから山を越えてたどり着くには無謀だな…

なるほど、ここから何もなくなっていくわけですね…

五十里湖

東京からちょうど五十里(=200km)ということでこの名がついているらしい。

ここの水を先ほどの五十里ダムを経て川に注いでいる。

治水のための人造湖ということで、この下には五十里村という

沈んだ村があるわけで…

ダムの湖って不気味だよね

さっきのダムの近くには、道の駅 湯西川があり、温泉もあったらしい。

だがしかし、もう少し進んでみたい、という諦めの悪さが痛手に。

 

車どおりは一切なくなり、

30分ほど森の中を走らされる。

日も暮れ真っ暗。

風も強く雨も降りそう…

 

 

どうしよう。

 

中三依温泉

 

ふと現れた集落に一安心。

この安心感が睡魔まで誘い、まだ19時にも関わらず、

すでに身体は寝床探索モードに入っていた…。

会津若松なんて今日は無理…

いいところに風呂発見!!!

中三依(なかみより)温泉 男鹿の湯

 

田舎に突如現れたリノベ物件(?)

最近では若者をターゲットにしているのか、おふろcafeやほったらかし温泉など

清潔感のあるモダンな銭湯が流行っているような気がする。

 

確かにその方が入店する敷居が僕たちの年代は低く感じられ、気軽に入ってみようか、という気持ちになる。

 

…..

ただいま日曜の19時半、営業は終了していた….

この汗と脂とともに今日は寝るわけだね…

 

 

先ほどリノベ物件っぽい銭湯だと述べたが、本当にリノベ物件だった。

温泉ガール奮湯記 男鹿の湯再建に挑む! | 未知の細道 | ドラぷら
経営不振で休業していた栃木県日光の「中三依温泉 男鹿の湯」の再建に名乗りを上げたのは、無類の温泉好きの女の子だった。昨年4月の再オープンから1年、若女将として“奮湯”する温泉ガールのいま――

経営不振で休業していた温泉をクラウドファンディングで資金を集め、リノベ。

若い女性が新経営者として名乗りをあげ、復活させたらしい。

 

ここにも書いてあるとおり、中三依温泉の集落で温泉宿泊施設はこの男鹿の湯関連の施設のみ

他にあるのは民家と駐在所。

もちろんコンビニもない。

つまり今、僕が使える施設はこの中三依温泉駅のみ。

この集落で電気が灯っている唯一の場所。

小汚いトイレで用を足し、ベンチでうたた寝。

よーく見てみると天井にびっしりと貼られたオニグモの巣にゾッとし(大のクモ嫌い)

立ち上がりとりあえず駅構内を散策してみた。

野岩(やがん)鉄道という第三セクターの路線らしい。

もちろん無人駅で、平均乗車人数は15人くらいの過疎っぷり。

 

しかし、驚くことに運賃表を辿っていくと….

 

 

 

浅草駅?????

 

そう、ここは浅草駅から一本でたどり着くことも可能な駅らしい。

過疎な無人駅なので信じられないが、一応東京から会津方面を繋ぐ重要な役割を持つ路線らしい。

標高は648m。頂上までまだ300mほど登らねばならない。

残念ながらもう今日はそんな体力ないっす。

本当だ!!

北千住・浅草方面って書いてある。

駅ノートが無人駅も寂しい感じをより引き出している。

どうやら千葉の鉄道ファン・妙典さんという方が

設置しているらしい。

 

ノートの中身も写真を撮りたかったが、まあまあの個人情報のオンパレードだったのでやめた。

表紙にこの妙典さんが書いているYahoo!ブログのURLが書いてあったが、

 

あれ…Yahoo!ブログって….サービス終了してんじゃん…

 

 

調べてみても、他のブログに移行している様子はなさそうだ。

もちろん僕も書いた。このブログの宣伝をね…(なんて図々しいんだ)

 

こういうノートって地元の人が設置しているのかと思っていたんだけど、違うんだね。 夜の21時、静寂な村に小さな電車が音を立てる。

この時間が終電らしい。

観察してみたけれど、誰1人降りてくることはなかった。

赤字路線なんだろうな…

誰からも目につかなそうな場所でテントを張らせていただく。

誰かに怒られたら土下座して謝ろう,,,

 

聞こえてくるのは田舎によくいる外飼いの犬の鳴き声と…

たま〜に女の子の

泣き声が聞こえてくるんだよなぁ〜ww

 

 

風も強くてテントがパタパタうるさいし、ちょいと怖い。

ラジオを流しながら目を瞑ってみると…

 

 

気がついたら寝ていた。

※Googlemapの特性上、正確なルートが示せていないのでご了承ください。

走行距離 約230km

移動時間 約7時間20分

 

 

 

続く。

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